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お香典.net お香典に関する正しい知識とマナー

正しい「お香典」の知識とマナーを紹介。お香典はそもそもどういったものなのか?どのくらいの金額を包めばよいかなど、知っていそうで知らないお香典のことを紹介しています。

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お香典はお通夜?それともお葬式?

2015年11月26日 by 小林

■はじめに

お葬式に行くのにお香典を包むのはわかるけど、そもそもお香典って何だろう?お通夜やお葬式とどう関係するの?このような疑問はお通夜とお葬式について理解できれば見えてきます。ここではお通夜やお葬式とお香典の関係について考えます。

結論から言いますと、お香典はお通夜でもお葬式でも、渡せるときに渡せば良いものです。両方に出席できない場合には、後日渡すのでも問題ありません。

■お通夜とは何か

かつては「親族が一晩中起きて故人とともに過ごすこと」をお通夜と呼びました。では、どうして一晩中なのでしょうか。

現代であれば、目の前で横たわっている人が眠っているのかあるいは亡くなっているのかを知るのは簡単なことですが、お通夜が発祥した当時はそのような技術はまだありませんでした。そこで故人のそばで親族大勢が集まり、飲み食いをしたり談笑をすることがそのまま故人の死亡を確認することになりました。(ちなみに、お通夜の席で出される料理を「通夜振る舞い」と呼びます。)つまり「これだけ騒いでも目を覚まさないのだから、やはり亡くなっているようだ」という風に判断するわけです。

これには別の見方もあります。故人が死亡しているかどうかまだ分からないので故人のそばで大宴会を開き、それにつられて故人が息を吹き返すことを願って行われたとも言われています。雨が降ることを祈って雨乞いをしたのと同じように、故人が生き返ることを祈ってお通夜が営まれたということです。

ご存知のように、現代では当時のような文字通り「夜通し」行うお通夜はほとんど行われていません。理由は主に2つ考えられます。ひとつ目は医療技術が発達したことに伴い、死亡確認が容易になったことからお通夜を行う実用的な意味がなくなってしまったことです。医学的に死亡と判定された人が、何かの拍子に息を吹き返すと考える人は現代日本にはほとんどいないでしょう。

ふたつ目は親族の高齢化です。たとえば、江戸時代の平均寿命は30~40歳程度であったといわれています。そうすると故人の親族も同等、もしくはそれより若いことになります。まだまだ活動的な年齢です。一方で現代では平均寿命は男女ともに80歳を越えていますので故人の親族も相応の年齢となります。もし無理に夜通しのお通夜を行おうものなら、後日お葬式が行われるころにはヘトヘトに疲れきっていることでしょう。

お通夜は昔と現代では変化している部分も多くありますが、「故人と親族がともに過ごす最後の時間」という点では変わっていないと言えそうです。

■お葬式とは何か

もしも親しい人が亡くなったとき、その人がどのようになったら良いと思いますか?「極楽浄土(天国)へ行けますように」と思う方が多いのではないでしょうか。亡くなったら無条件で極楽浄土へ行ければいいのですが、実はひとつだけ条件があります。「極楽浄土」が仏教上の概念であるため、少なくとも仏教徒である必要があるのです。さらに言えば、長年の修行が必要となります。

ところが、仏教について学んでいる人や山奥のお寺にこもって修行しているのは現代ではごくごく少数だと思われます。これでは多くの人は極楽浄土へ行くことができません。そこで、故人の死後に即興で仏教について教え込もう、というのがお葬式の主な目的のひとつです。お葬式で仏教について学び、仏門に入ることではじめて極楽浄土へいける、というわけです。この行程を「授戒(じゅかい)」と呼びます。

授戒(じゅかい)が済むと無事に故人は仏門に入門することができます。しかしこれだけではまだ不足です。まだ極楽浄土へ行っていないからです。授戒(じゅかい)が済んだら、今度は「この世」から「あの世」へ故人を引き渡す手続きに入ります。これを「引導」と呼びます。(望みが叶わないことを告げて諦めさせることを「引導を渡す」と言いますが、これが語源です。)

故人が極楽浄土へ行く時期は、宗派によって異なります。浄土真宗などはあの世で直ちに極楽浄土へ行くとされ、これを「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」と言います。即身成仏(そくしんじょうぶつ)でない場合は、死後人間は49日かけて旅をして極楽浄土にたどり着くとされることが多いようです。

■お香典とは何か

ここまでお通夜とは何か、お葬式とは何か、ということについて述べてきました。では、これらの営みはお香典とどのように絡むのでしょうか。

お香典は、「お通夜に対して」「お葬式に対して」というよりは人が亡くなり、お通夜・お葬式をして遺体を火葬するまでの一連の流れに対して与えられると考える方が自然です。お通夜にしてもお葬式にしても、かかる費用と労力は大きいため、これを遺族が全て負担するのは大変だから助け合いましょう、ということです。

お香典は単なる贈りものではなく、古来から受け継がれている「助け合いの精神」から生まれた風習のひとつと言えるでしょう。

このようなことからも、お香典はお通夜でもお葬式でも、それ以外の時でも渡せるときに渡して上げられれば良いでしょう。

Filed Under: お香典を渡す場所

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