法事でのしは不適切なのか?
通夜・葬儀は前もってわかる事ではないので慌ててしまいがちですが、法事は通夜・葬儀と違っていつ行うのかわかっているので準備しやすいと言えるでしょう。とはいえ、予めわかっている法事でうっかり失敗してしまうと恥ずかしいというか気まずい思いをするのは自分だけではなく、一緒に住んでいる家族も気まずくなってしまうこともありえます。そのような事態になってしまうと、これから皆の前に顔を出しにくくなることもあるでしょう。
自分の中でそれが正しいと思い込んでいただけで、実際は間違っていた…なんてこともあります。間違ったマナーで気まずい気持ちにならないよう、もう一度改めてマナーを見直しておく必要があります。間違ったマナーを覚えていた…なんてことにならない為にも準備をしておきましょう。
香典の表書きは注意が必要。
香典を入れる袋ですが、表書きを書く際に注意することが必要です。どうしてかといいますと、香典袋はそれぞれの宗教によって表書きが異なってきます。その為、なるべくなら相手の宗教を知っておくほうが安心です。
故人の方の宗教を知っておけば、表書き以外にも対応しやすくなる為、相手の宗教を知っておくことはポイントとなります。もし宗教がわからなかった場合、表書きは御霊前で大丈夫ですが、浄土真宗の場合「御仏前」となりますから注意して下さい。
不祝儀で新札は避けるのがマナー。
お祝い事では綺麗な新札を入れるべきですが、お祝い事とは真逆となる香典の場合、不祝儀袋に入れるお金で新札は避けられています。新札ではなく、使い古されている御札にします。しかし使い古されたお札なら何でもいいわけではないので、汚れすぎたお札、破けたお札は失礼となりますから、目立つ汚れ・破けているお札は入れないようにして下さい。
それから中包の封筒に、住所・氏名・金額を入れます。わざわざ書かなくても…と省略したいと思われるでしょうが、住所・氏名・金額がきちんと書かれていると、管理する際にとても助かるものです。ですから、管理しやすいように配慮するのもマナーの一つです。
受付でお悔やみの言葉を述べる。
緊張のあまり意外と忘れてしまいがちなのですが、お悔やみの言葉を受付でしっかり伝えるのは大切なことです。受付にいるのは故人の家族の方ではなく、知人もしくは職場関係の人が受付にいる場合が多いのですが、家族でなくても遺族側の人間として受付に立っているわけなので、お悔やみの言葉を述べましょう。お悔やみの言葉といってもそんなに難しく考えなくても、この度は御愁傷様でございます。とシンプルな言葉で問題ありません。会場で遺族に会った際、気持ちに余裕がないので長く話さず、お悔やみの言葉だけ伝えるのもマナーとして大切です。
袱紗に香典を入れるようにする。
香典は受付で渡すのですが、香典をビニール袋から出す行為や、香典の表書きを会場で書く行為は当然ながらマナーとして駄目です。そういった行為は周囲から見ても気分のいいものではないでしょう。それから、持参する香典ですが、袋のまま持って行くのではなく、袱紗に包んで持参します。袱紗はただマナーとして包むだけでいいので、袱紗の値段は気にしなくて大丈夫です。100円ショップなどで売っているものでいいですし、不祝儀なので色は地味めのものにします。紫色だと弔事慶事どちらでも使用できますから、紫がお勧めです。
慶事でのしを使うと覚えておく。
のしと聞きますと、水引とセットでつい考えてしまうかもしれませんが、実はのしというのは慶事の時にしか使用しないものです。のしは、基本的に慶事のご進物・贈答品に付け、水引と合わせて使用しています。弔事でのしはつけないですが、水引はきちんと付けます。
弔事用に購入した際、店員さんが「のしは付けますか?」と聞くことがあり、それはのしじゃなく水引と混同しているから聞くのです。なので、違いをきちんと知っていれば、弔事で「のし」という言葉を誤って使うことはないでしょう。
行けない場合は郵送もあり。
出張など仕事の都合、もしくは遠すぎていけないという場合、葬儀・告別式の際にまず初めに弔電を打ちます。もし喪主が誰かわからないといった場合、宛名を故人の氏名で記入して○○□□ ご遺族様と書いて送れば大丈夫です。弔電を打ってから香典を郵送しましょう。香典だけを贈るのではなく、なるべく欠席に関するお詫びを込めた手紙を香典に添えて喪主宛てに送って下さい。普通郵便だと届いたかどうかの確認が出来ない為、念の為香典は現金書類に入れて送ります。