1.お香典を包む際の注意
香典は結婚式の時程、包む金額について厳密ではありません。結婚式で祝儀を包む場合、偶数は割り切れる為禁止と注意しなければなりませんでしたが、葬儀の際はそれほど厳密ではないです。とはいえ、死・苦を連想させてしまう「4」と「9」はよろしくないので、その数字だけは避けましょう。
2.連名で持ってくる場合
連名の際、右側が目上の方の名前になります。そして連名にする際の人数は3名までが無難ですが、どうしても人数が多くなる場合は、友人同士で出す場合「友人一同」等と書いた紙を中に入れましょう。それから、遺族の方が香典返しで困惑しないよう、親切に香典返しは不要という事も書いておくのもいいでしょう。
もし夫婦連名にする場合は、夫は氏名で記名しますが、妻は名前だけでも大丈夫です。使用する筆記用具は必ず、筆ペンかサインペンを使って、丁寧に書きますが、正式には薄墨で執筆します。そして中袋に氏名だけでなく住所も書いておくと、遺族側にとってわかりやすくて親切となります。
3.代理人として弔問する際
喪家に行ったら、まず自分が代理人な事、代理で来たその理由を手短に伝えた後、お悔やみの言葉を述べましょう。
例を挙げますと、妻が夫の代理で来る場合、「現在主人は海外に出張しており来ることが出来ない為、本日は私が代理人として参りました。」
「この度は誠にご愁傷様です。心からお悔やみ申し上げます。主人もこの大事な時に申し訳ないと申しておりました」
等、このように言いましょう。
別のパターンで自分も参列する際に、他に来れない方(親しい方等)の香典を預かった際は、受付で自分の香典と預かった香典を渡した後、自分の名前だけでなく、香典を預かった人の名前も別の欄に記名します。面識はなくただの代理人として参列する際、預かった香典を受付に渡した後、来られなかった方の氏名を記名しましょう。面識はなくただの代理人で来る場合、代理で香典を持ってきたことをわかりやすく伝える為、「代理」という文字を来る事が出来なかった方の名前の下に書きます。
それから、絶対に香典は通夜・告別式当日に渡さないといけないというわけではないので、事情で来れない、とても遠くて行けないという場合、通夜・告別式が済んだ何日か後へ香典を持って行っても大丈夫です。
4.香典返しの習わし
香典は半返しといい、贈ってくださった方に香典の半分を返すことが長く続いている習わしですが、故人となったのが一家の大黒柱の場合、お返しは三分の一返しでもいいといわれています。
香典返しを贈るタイミングですが、仏式の場合忌明け法要(四十九日ですが、宗派によっては三十五日になります)の一~二日後に香典のお返しが届くのがいいとされています。
神式の場合、五十日祭の忌明け後に届くようにしましょう。しかし、近頃は即返し(通夜または葬儀の当日に香典のお返し)される方が増えています。10,000円以上の香典を持ってきた方には、当日ではなく後日に香典返しを贈ることをお勧めします。その方が感謝の気持ちが伝わりやすいでしょう。
5.お香典を団体から貰った場合
香典を組合といった団体から貰った場合、もし個人の名前がわかるのなら一人一人に香典返しを行うのが一般的です。それぞれの出した金額が判明しない場合、団体の方全員に同じ物を贈りましょう。しかし、それぞれの出した金額が少なくて香典返しが難しい際は、代表者宛てに団体皆で使えるもの、もしくは平等に分けられるものにします。
6.香典辞退の葬儀は?
相手側が香典を辞退されている場合に気を付けることは、絶対に無理やり渡そうとしないことです。遺族の方は心を込めて参列して頂くだけで十分なので、辞退しているのに無理に渡さないよう気を付けましょう。
とはいえ、どうしても何かしたい場合、
- 「香典の代わりに供花を贈る」
- 「お菓子や線香などをお供えとして持ってくる」
などで十分でしょう。もしも参列してから香典を辞退されていることを知ったという場合、後日の忌明け法要までに送るという手もあります。
7.他に気を付けること
「遅刻する・・・でも」
なるべく遅刻はしない方が良いでしょう。開始時間の案内通りに着くように気を付けてください。読経の最中に着席はもっての他なので、読経が始まる前に到着しましょう。どうしても事情で遅れてしまった場合、きちんとお詫びの言葉を述べてご焼香をさせてもらいます。遅刻して受付に人がいない際、香典は遺族の方に直接お渡しするか、拝礼の後で霊前に向けて供えて下さい。
ただし、参列することに意味があります。例え遅刻して式がお通夜やお葬式が終わってしまったとしても、行くことに意味があります。故人の事を思う気持ちがあるようでしたら、「開始に間に合わないから行かない」ではなく「開始に間に合わないけど、少しの時間だけでも顔を出す」という方が良いでしょう。
「通夜ぶるまいを遠慮する」
これは故人への供養の意味がありますから、遠慮して断らないようにします。また、遺族の方はこのような事態で心身ともに疲労が重なっていますから、長居しないようにしましょう。