家族葬に関するマナーを知っておこう。
家族葬というのは、家族・親族、親交の深い人達だけで集まり、行われる葬儀のことを言います。スケールの大きい葬儀を望んでいない、家族・親しい人だけの少人数でひっそり行いたい場合に家族葬を選ぶ方もいます。スケールの大きい葬儀だと、遺族のよく知らない故人の関係者も多く参列することがあり、それを嫌がる遺族もいるため、そういう場合は遺族も知っている親しい関係者達だけの小規模の葬儀を行いたい為、家族葬にするところがあります。
呼ばれていないのに弔問するべきでない。
葬儀に呼ばれていない方は弔問しないことをお勧めします。家族葬は身近な人だけで集まって行い、少人数でひっそりと葬儀を済ませることが目的ですから、近場に住んでいる、もしくは関係者から話を聞いて葬儀を行うことを知っていても、呼ばれていないのであれば出向かないことが家族葬のマナーです。
香典返しを遠慮していたら渡さない。
もし香典返しを遠慮された場合、香典返しをしないことがマナーです。通常は香典を参列した方から貰ったら、感謝の気持ちを込めた香典返しを行うのが一般的ですが、家族葬での香典返しの遠慮は、お返しを繰り返さない、遺族の負担を減らしたい等理由がありますから、香典を頂いたのだからお返しをしないわけにはいかない、という気持ちになるのは普通ですが、だからといって無理に香典返しを渡すのはやめましょう。
香典の代わりに何か渡したい場合。
家族葬に呼んでもらえなかったけど、香典の代わりに何か渡したい…そういう場合、花を贈ることをお勧めします。中々会う機会がなかったり、何年か前に会ったきりで年賀状のやりとりしてたくらい…という方が故人となり、家族葬で葬儀が行われたことを後から知った時、花の他には乾物、調味料セットなどにメッセージを書いたカードを添えて贈りましょう。メッセージの最後にはお返しは不要のことを書いておけば、遺族の方への配慮となるので、書き忘れないようにします。
遺族に弔電は負担にならない。
香典を渡すということは香典返しをすることになる為、遺族の負担になることがあります。しかし、弔電・電報でお悔やみの言葉を伝えることは遺族側の負担にはなりませんし、故人が生前の時、そのように思っていてくれたんだという気持ちが遺族に伝わり、喜んでもらえます。その為、家族葬で弔電を読まれることも少なくありません。
参列する際の服装に気を付ける。
参列する時の服装についてですが、家族葬だから平服で構いませんと書かれていても、喪服にしましょう。規模が小さい家族葬だからといって、服装は弔慰を示すためにも喪服を着ることがマナーです。ですから、遺族側がいくら平服でいいと言っても、用意できる限り喪服、もしくはダークスーツを着て参列します。喪主が女性の場合、和服の方がいいと思われる方がよくいますが、喪主が女性の場合は和服、というような決まりはないので大丈夫です。ちなみに子供が参列する場合は制服でかまいません。
葬儀を知らせなかった人に連絡する。
遺族は葬儀が済んだ後、葬儀に呼ばなかった方々、故人の友人や知人などに亡くなって葬儀を行った事をお知らせします。その際に、家族葬で葬儀を行った為連絡が遅れたことをきちんとお話ししましょう。香典を辞退する時は、亡くなったことを連絡した際に合わせてお知らせします。
遺族がお別れ会を開く。
故人となった方の交友関係というのは、意外と遺族はよく知らなかったりします。交友関係も色々あり、趣味の仲間、以前務めていた会社の仲間、旧友等々、あまり会っていないけど連絡だけはとりあっていたという場合もあるでしょう。知人が多い場合は、遺族が故人を思い起こすお別れ会を開くのも一つのマナーと言えます。
お別れ会を開く場合は会費制が多いです。もしお別れ会でも香典を受け付けないことにする場合は、案内状に書いておきます。お別れを開く時期は、故人の方が亡くなってから一ヶ月~四十九日の間に開くのが目安となります。
家族葬は意外と出費が多い?
家族葬と聞くと、小さいスケールで費用がかからないように思えますが、家族葬は参列者が少ないので、香典を葬儀代にあてられず、意外にも費用が多くかかる場合があります。ですから、一般的な葬儀で行う方が費用を抑えられるかどうか、しっかり見極めておくことが大切です。