1.地域で異なる香典について
それぞれの地域で、葬儀の風習など異なるところがある為、中には地域の色が濃いところもあります。訃報の連絡を受けて葬儀に行かれる場合、誰もが考えるのは「香典に包むお金はどのくらいにすればいいのか?」ということです。亡くなられた方と自分の間柄によって変わってきますが、基本的には3,000円~100,000円でお金を香典袋に包みます。
参考例を東日本(通夜ぶるまいあり)と西日本(通夜ぶるまいなし)と分けてご紹介します。
東日本 | 西日本 | |
---|---|---|
両親 | 100000円 | 50000円 |
兄弟姉妹 | 50000円 | 30000円~50000円 |
祖父母 | 30000円 | 10000円~30000円 |
その他親族 | 10000円 | 5000円~10000円 |
友人 | 5000円~10000円 | 5000円 |
知人 | 5000円 | 3000円 |
勤務先の上司 | 5000円~10000円 | 5000円 |
勤務先の同僚・部下 | 5000円~10000円 | 5000円~10000円 |
上司・同僚・部下の家族 | 5000円 | 3000円~5000円 |
取引先 | 5000円~10000円 | 5000円~10000円 |
このようになっています。
参列する人が通夜ぶるまいを受けないというのは主に西日本中心で、こちらの地域の香典相場は接待費があまりかからないので、遺族の負担が少ないのです。東日本中心となっている「参列する人が通夜ぶるまいを受ける」ところと比較してみると金額は少ない方です。
香典は外側から見て判断する間柄の他に、故人の方との気持ちの距離も関係してきます。ですから、相場が決まってるから絶対にこの金額が正しいという事ではなく、相場はあくまでも目安ですので、とてもお世話になった人だから○万円にしようという気持ちが大事です。
悩んでいる場合は目安だけでなく、相手との間柄を考えて決めるのがいいでしょう。しかし、不祝儀ですから、いくら親しい関係、お世話になった方だからといって、度を越えて多く包んでしまうのも失礼になりますので、バランスが大事です。
弔慰には規則があるとされており、喪服などでも、自分より故人に近い方(遺族など)の弔慰を超えてしまわないようにすることが決まっています。その為、香典の金額もいくら気持ちが大事とはいえ、遺族が恐縮する程の金額はやめましょう。常識の範囲を超えない金額を香典袋に包みます。
2.群馬県・長野県の習慣
群馬県・長野県では新生活運動というものが存在します。新生活運動というのは、冠婚葬祭の儀礼を廃止して生活を合理化しましょうという運動で、戦後にその運動が行われ、広まりました。
新生活運動が定着したところでは、葬儀で一般・会社関係などの受付案内の他には「新生活」の受付があるのです。そして新生活で参列した場合、差し出す香典金額は1,000円で、返礼品を受け取らないことになっています。
それから香典に使うお札は、基本の香典と同じく新札は不幸を予想して用意したという意味になることから、使用済みとなっている古いお札を香典袋に包みましょう。どうしても新札しかなかった場合は、折り目をつけるなどして包みます。
3.鹿児島県の香典の金額は?
鹿児島県の香典の金額は、
両親 | 100000円 |
---|---|
兄弟姉妹 | 30000円~50000円 |
祖父母 | 10000円 |
叔父叔母 | 10000円 |
その他親族 | 5000円~10000円 |
友人・知人 | 5000円~10000円 |
勤務先の上司・同僚・部下 | 3000円~5000円 |
近所 | 3000円~5000円 |
このようになっていますが、あくまでも基準なので、他の地域や故人、遺族との間柄によっても変わってきます。自分は別の地域でどうしても悩んで決められない場合、その地域に住んでいて、香典を出したことのある方に尋ねるといいでしょう。もしくはネットで調べるのもありです。
もし事情があって、通夜、葬儀、告別式にどうしても参列できないといった場合、弔電をすぐに打ち、なるべく早めに現金書類へお金を入れた香典を喪主宛てに送ります。早めに着くように速達をお勧めします。香典を送る際、忘れないように必ずお悔やみの言葉、そして参列出来ない事情を書いた手紙も入れて送りましょう。