お香典の渡し方について
お香典の渡し方のマナーとしては、一般的には「ふくさ」というお香典を入れる専用の入れ物に入れて持っていくと良いでしょう。ただし、あくまでもマナーの1つであり、参列者の全員がふくさを持参すること自体あまりありません。
そのため、現金をそのまま渡さない限り、特に問題はないでしょう。現金をお香典袋に入れ、それを持参すれば問題ありません。
会場で受付がある場合、まずは受付で住所や氏名を芳名帳(会葬者名簿の事です)に記名しましょう。芳名帳(会葬者名簿)とは本来、実際に通夜・葬儀へ来た人を確認し、整理するものの事をいいます。それから頂いたお香典の整理に、「香典帳」というものも使います。
会葬者名簿への記名が済みましたら、ふくさから香典(不祝儀)袋を取り出しましょう。香典を取り出したら、表書きの名前が係りの方に向くようにして、両手で差し出して下さい。そして一言、お悔やみの言葉を添えて受付は完了です。
もしも受付が無かった場合には、拝礼の際にご霊前に供える、もしくは遺族の方に渡しましょう。ご霊前に供える際には表書きを差し出した本人に読める方向にして供えて下さい。
お香典(不祝儀)を他人から預かった場合はどうする?
受付で記名した後、まず先に自分が用意した香典(不祝儀)を差し出します。それから預かった香典を差し出し、「本日○○は参ることが出来ない為、お香典を預かって参りました」等と言って渡した後、自分の氏名・住所を記入し、「代理」と書いたら香典を預けた方の氏名・住所を記名しましょう。
通夜・葬儀に出れない場合はどうすればいい?
仕事の都合等、どうしても諸事情で参列することが出来ない場合は、弔電を打つことになっています。弔電を郵送で送る場合、お金を香典袋(不祝儀)に入れ、現金書留で送りましょう。それから、参列できない理由・お悔やみの言葉をきちんと書いて香典と一緒に送ります。
お香典(不祝儀)を辞退した場合
香典の本来の目的とされる「助け合い」から、一般的な付き合いに変わった現在ではお香典を遠慮して辞退する場合もあります。もし相手側がお香典を辞退された際は香典を持って行かず、受付では氏名・住所を記名するのみとなります。ですが、通夜・葬式・葬儀はどうしてもお金が必要となるものです。それに自分の気持ちとして、やはり香典を渡したいという気持ちもあります。
香典を辞退されてるけど、それでも香典をお渡ししたい際は遺族の方に「お香典の旨意について伺っておりますが…」とこのような前置きから入って話をしましょう。しかし、相手が遠慮して受け取らないからと強制的に渡すのは問題となりますから、それだけは避けて下さい。
お香典(不祝儀)を渡す時の一言は?
通夜・葬儀に参列する者は香典(不祝儀)を渡す際、一言お悔やみのお言葉も述べるのが礼儀となっています。どのような一言がいいのか例を挙げますと、
「この度は、突然な事でお悔やみ申し上げます」
「御霊前にお供え下さい」
「心からお悔やみ申し上げます」
「この度はご愁傷様です」
「胸中お察し致します」
と、この様な感じになります。とはいえ、絶対に口に出して言わないといけないわけではないのです。お悔やみの言葉を述べず、黙礼のみで受付を済ませる場合も珍しくありません。ちなみに受付の方は対し、お悔やみの言葉、黙礼に対して返す言葉は「ありがとうございます」じゃなく、「恐れい入ります」と返します。
お香典(不祝儀)を渡す時の、もう一言について
通夜・葬儀・葬式というのは、その時に料理や飲み物、精進落としを準備し、会葬返礼品や香典のお返しを用意しなければなりません。なので、香典(不祝儀)を相手側に渡すのみではプラスではなくマイナスとなるのです。
ですから、遺族の方を思い「香典の返礼品は必要ありません。お気を使わなくとも大丈夫です』等々、遺族の方がお返しを気にしなくてもいいようにすることも大切と言えるでしょう。
お香典(不祝儀)を渡すタイミングはいつ?
香典(不祝儀)を渡すタイミングについてですが、通夜に参列する場合は通夜の席で渡すのが良いといわれています。そして香典をふくさ、もしくは風呂敷(地味なもの)に包むのを忘れないようにしましょう。諸事情でどうしても通夜に行けず、通夜の時に香典を持っていけない際は、葬儀・葬式・告別式の時に持っていきます。
現代では通夜・葬儀・葬式・告別式全てに出れない場合の人が多くなっており、親しい人・親族以外の人は特に全て参列できる人が減っているとされています。しかし、通夜・葬儀・葬式・告別式全てに出る場合、それぞれに香典を持参するのは、不幸が重なるとなる為よくないので、複数回持っていくのはやめておきましょう。